女子学生の就活戦線が、大きく変わりだしている。
正直言うと、人気ランキングの上位に入る企業群は、総合職の新卒採用での女性比率が低かった。男女別に採用数を発表している企業は6割弱ではあるが、それら企業での女性総合職採用比率を算出すると、従来は2割に満たないことが多かったのだ。
私は2001年からこの数字を集計し続けているが、傾向は長らく変わらなかった。
なぜ、学生から人気がある企業は、女性の採用比率を抑えていたのか。
私が編集長を務めている雑誌で、2011年に新卒採用の特集記事を掲載したときのことだ。多くの企業にオフレコで理由を聞いてみた。
メーカーなどからは「うちは理系の採用が多い。でも、そもそも理工系は女子学生が少ないため、応募者がいないんです」という正当な声が寄せられた。
一方で、いくつかの企業からはこんな声も挙がった。
女性を扱いなれていない。だから接し方が難しい。
営業や渉外などの肉体的・精神的にきつい仕事を任せるのは忍びない。
正直なところ、女性を採用するとなると、産休、育休、短時間勤務など、企業側がいろいろ譲歩しなければならない……。
女子学生が聞いたら暗くなるような意見だった(圧倒的にこちらの方が多かった)。
ところが、傾向は2013年の入社組を境に大きく変化する。人気企業の女性採用比率が急激に上がりだし、直近では30パーセントを大きく超えるようになったのだ。
確かに、政府はこの時期に女性の活躍推進を打ち出している。だから、それが奏功したと考えがちだが、理由はそればかりではないだろう。なぜなら、2013年入社組の採用選考はその前年であり、これは政府の動きに先んじているからだ。
本当の理由は、少数ながらそれまで採用されてきた女性たちが、企業の中でしっかり成長して成果を出し、男社会で抱かれがちな偏見を跳ね返したからではないか。
「女性には難しい」という差別。「女性にはかわいそう」という配慮。どちらも、男の側が勝手につくった「幻想」であり、女性たちは、性差なく立派に業績を上げてきたのだと思う。
こんな先輩たちの熱意と努力で、女子学生の就職氷河も溶けつつある。
2016年春に入社した人たちの数字はまだ集計できていないが、女性比率が4割に届くのではないか、と推測している。
女性の活躍は益々期待できるのでは・・・。
株式会社リクルートエージェント
ソーシャルエグゼクティブ
海老原 嗣生さんのコラムより
海老原 嗣生さんのコラムより
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